院長あいさつ of 独立行政法人国立病院機構 さいがた医療センター

 院長室から

 院長の、下村登規夫です。4月に春の足音を聞き始めたかと思ったら、もう真夏になっているという。「光陰矢のごとし」とは、よく言ったものです。わたくしも、この地に赴任してから、15年になろうとしています。今年も、思わぬ災害がおこる予感のする年でしたが、先般の未曽有の水害に遭われた方々には、謹んでお見舞いを申し上げます。先ほど、この地に赴任してから15年に入ると申し上げましたが、その間にはいろいろなことがありました。一時的にではありますが、医師不足を全く感じなかった期間がありました。ところが、少なくともここ5年間は、医師不足、特に精神科医師の不足に苦しんでまいりました。これでは、メディカルシティ構想どころではありません。昨年度は特に国立精神医療施設長協議会をはじめとして、国立病院機構全病院、国立精神神経医療研究センターにも応援をいただき、何とか病院の体裁を保っていたという状態でした。
今年度は、村上優院長特任補佐を中心として、4名の精神科医師が、当院を引っ張ることで、さいがた医療センターは、以前の活気を取り戻しつつあります。さらに、驚くべきことは、精神科が活気づくことで、脳神経内科・内科・整形外科もすべて活気が出てきたことです。この時期の脳神経内科の病床利用率は80%未満のことが多かったのですが、今年は、90%を超えて入院患者さんがあります。

 上越市は、恒久的医師確保が難しいといわれています。これは、実は上越市に限ったことではないのです。もちろん来たくなるような病院を目指さなければならないことは、わかっています。若い先生をはじめとして、「ここでやる医療は、他の医療機関ではできない。」といわれるような医療センターを作ろうと考えています。そのための診断能力の充実と実際の情報発信を行う予定です。幸いにも、今年度着任した新しい内科医長は、「発表と論文を書いて当院を有名にする。」という旗印を掲げており、新しく情報発信が始まると思います。

 精神科の充実を図りつつ、脳神経内科の情報発信も行い、神経難病医療の拠点は、ここしかないといわれるところまで、持っていきたいと考えています。すでに、患者さんは日本全国から来ておられます。それに加えて、さらに神経難病医療を充実させることで、当院でしか学べない難病医療の神髄を提供できる医療機関を目指す所存です。そして、断らない病院(外科がないので制約はありますが)としても、充実を図りたいと考えています。どうぞ、皆様の熱い声援とご協力をよろしくお願い申し上げます。

院長 下村 登規夫